• ランニング、洋書ミステリー、ドクターのつぶやき。ちょっとはなれてあれこれ考えました。

夕暮れと曙(the evening and the morning)

 ケン・フォレットの大聖堂シリーズ第4作が9月30日に上梓されました。舞台背景は起源1000年ごろのイギリス、ウイリアム征服王のイギリス上陸よりずっと前、まだイギリス沿岸をバイキングが荒らしまわっていた時代です。

 いずれはキングズブリッジと呼ばれる場所には数件の家と僧院があるだけで、「ドレングの渡り場」と呼ばれています。名前の由来となる橋はまだできておらず、行きかう人馬はいかだで川を渡っていました。
 主人公のエドガーはバイキングに恋人を殺され、家族とともにこの場所に住み着きます。持ち前の器用さと船大工の技でボートを作り、畑を開墾し暮らしますが、あるときノルマンディからイギリスへ嫁入りしてきたお姫様のラグナと出会います。
 ここからは波乱万丈の絵巻が繰り広げられ、二人は愛し合いながらも離れ離れとなり、エドガーもラグナもこれでもかというくらいの困難に出会い、陰謀と裏切りの連続を潜り抜けます。最後の最後まで二人の運命はどうなるのかわからないのですが、ケン・フォレットのほかの作品と同様、登場人物の性格や人柄がわかりやすく描かれていて、つぎはどうなるのかドキドキしながら読み進みました。まさにreal page turner(本を置くひまがない)だと思いました。
 大聖堂シリーズは、困難にめげず教会をたてる人たちの物語です。本作では何もないところで町と教会が立ち上がっていくさまが描かれています。

 フォレットさんの作品はどれも英語が平明でわかりやすいので、洋書にチャレンジしたい人には最適です。題名の「夕暮れと曙」とは中世の暗黒時代がようやく終わりに近づき、知識が世の中に広く行きわたっていく時代の始まりを表しているのでしょう。ほんとうにおもしろい本です。ぜひご一読をおすすめします。

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